海外ファッションサイトが楽しい!買い物はもっとグローバルに

ec2020

ここ一年、洋服の買い方が変わりました。

2018年以前、オンラインで洋服を買うことはあまりありませんでした 。2018年「ECサイトで似合わない服を買ってしまうのは誰の責任なのか?」という記事を書きました。その年からぐっと利用頻度が増えました。2019年、海外サイトで買い物をする機会が増えました。そして、今では海外のサイトでばかり洋服を買っています。

それはなぜなのかを挙げつつ、海外サイトで出会ったナイスUXを紹介します。

※本記事は2月に公開する予定でしたが、コロナウィルスの影響で、海外から取り寄せると感染リスクがあるかもしれないと公開を控えていました。買い物好きな人にとっては、アプリを見ているだけでも気晴らしになると思い、公開することにしました。

目次

日本のオンラインショッピングの今

経産省の資料によると、BtoCのECの国内市場規模は2018年時点で約18兆円となっており、年々右肩上がりです。さらにスマホに限るEC利用は2018年時点で3.7兆円であり、こちらも毎年増えていることがわかります。

EC01
EC02

ここで言うECとは、物販(食品、家電、衣料)、サービス(旅行、飲食、金融)、デジタル(電子書籍や音楽、動画、ゲーム)です。EC市場のうち、全体の51%が物販です。物販のうち最も大きな市場は、全体の19%である「衣料、服飾雑貨」です(円グラフは2018年のデータ)。さらに、スマホ利用に限定すると「衣類・服飾雑貨」 は50%強と推定されるそうです。スマホでの買い物は断然、ファッションアイテムなのです!

Ec03

EC利用ユーザーの属性は、女性が男性の 2 倍以上と推定されています。女性は年代に関係なくネットを利用していると見られており、その中でも特に30 代女性による購入が多いそうです。男性は20代、30 代を中心に徐々にネットでの購入が徐々に定着しつつあり、中長期的には男性によ る購入が拡大すると想定されています。

今回、記事を書くにあたり、国内外150個のファッション系アプリをダウンロードし、触ってみました。国内アプリのUI/UXは、以前より格段に良くなっているものも見かけました。(比較対象は2015年に書いた「ファッション×テクノロジーはどのくらい進んでいる?  新宿ルミネ1、2で大調査!」)。現在は、ショッピングだけではなく、フリマ、レンタル、サブスク、コーデ、ライブコマースなど、ファッション関連オンラインサービスは広がりを見せています。

なぜ海外サイトにハマりだしたのか

海外サイトにハマる前のオンラインショッピング

海外サイトの良さに気づくまで、私は特にZOZOで洋服を買っていました。ZOZOでは、お気に入りのブランドを登録してあるので、「服を買いたい」と思ったときにZOZOアプリを開き、お気に入りブランドの商品を見ます。すぐに買いたい物があれば購入しますが、多くは良さそうなものがあればひとまず「ハート」をつけておき、値段が安くなったときに買うことが多かったです。ブランドセールやクーポン配布を頻繁にしてるので、店頭で買うより安く買えることが多々ありました。

ハマったきっかけは、Black Friday

2018年11月のブラックフライデーで目覚めてしまいました。アメリカのブラックフライデーは、年間で最大級に割り引かれる日です。まずは割引額が大きいことに驚きました。海外への発送も、一定額で送料が無料になるサービスもよくあり、私が利用しているサービスでは50ドル〜100ドルほどで送料無料になります。また、素晴らしかったのは割引品の品揃えです。日本では、正月セールでも流行ものの割引率は低く、ときには全く割引のない商品もあります。あちらでも同様なこともありますが、今流行っている商品が大幅割引になっていることもよくあります。

日本で正月に冬服を買っても、そのシーズンでは2,3ヶ月しか着られませんが、11月末に買うと1ヶ月長く着られます。また日本より若干流行が早いので、翌シーズンでも古い感が少なく、長く着られます。(←こちらは私の場合です。基本ベーシックな要素のある物を選んでいるので長いシーズンで着られたりするのかもしれないです。エッジーで最先端オシャレ服の場合は例外だと思います)

流行真っ最中の商品を、安く、早く手に入れられるなら、そちらを使いませんか? 私も2018年で味をしめ、2019年のブラックフライデーもオンラインショッピングを楽しみました。結果、たくさん買ってしまったので、2020年の日本での正月セールではオンライン・オフラインともに一つも商品を買いませんでした。(日本で1月中旬からセールを始めた世界的なブランドの商品もアメリカでは11月末に安くなっていたことも確認済みです)

普通に好みの商品が日本より多かった

私が一番好きなブランドは日本ではビジネスをしていません。そのため、旅行の度に服を買い込んでいました。でも、オンラインで買えてしまうなら、日本で買い物をするよう、シーズンの変わり目に買いたいです。実際、去年の夏物と冬物、また今年の春物も買い物済みです。

当たり前のことですが、自分の好みにマッチするサイトやアプリを見つけることが一番大切です。パーソナライズが進んでいるとはいえ、自分の好みの商品を多く取り扱うアプリは開いた瞬間からワクワクさせてくれます。ワクワクしない場合、他のサイトやアプリを使ってみることをおすすめします。ZOZOアプリで、すぐにお気に入りブランドの商品を見てしまうのはトップページに好みの商品がないからです。私が定常的に見るアプリの一つ、米Amazonのファッションアプリ「Shopbop(米)」は、私の好みにマッチしています。また、エディターがおり、おすすめ商品を選び、特集が組まれ、コンテンツ作りに時間をかけており、私にとっては雑誌代わりにもなっています。雑誌から直接、商品が買える、類似商品が見れるなんて、楽しい買い物ができると思いませんか?パーソナライズ商品を並べるのもいいですが、現状ではトレンド感のある新しい商品を見つけるにはエディターコンテンツの方が見ていて楽しいです。

(好みについては個人差があるので、日本のブランドのこのデザインが好き!という方は、ぜひそのブランドを大切にしてください)

海外サイトで気をつけるべき点は、発送と関税

ブランドやサイトによっては、日本への発送をしていないケースもあります。さらにコスメを買う場合は、商品によって買えないもあります。まず、買えるかどうかをチェックしてください。

次に、関税についても注意が必要でです。総額(送料も含む)が16,666円以下の場合の衣料品は基本的には関税などの追加料金は発生しません。ただし、革製品やニットなどは対象外となり、課税されます。金額が16,666円を超えた場合、総額の60%に対し、指定された割合が関税として課せられます。洋服の場合大体10%前後ですが、革製品は高めです。詳細は、財務省のウェブサイトでご確認ください。もし規定に反し、課税された場合は関税に問い合わせてみてください。

EC04

関税が発生する場合でも、関税を負担してくれるサイトや、デポジットとして支払い時に金額を提示してくれるサイトもあります。上の画像では、Import Fees Depositと書いてある部分で事前に支払いをしています。課税発生時の不便な点は、課税分が着払いとなり、受け取る際に在宅必須となる点です。

他には、返品のルールも確認してみてください。返品可能なお店も多いですが、国際配送だと送料はユーザー持ちということはよくあります。一度Shopbopで経品をしたことがあります。誤った靴のサイズが送られてきたため、返品は先方理由だとあとで返金が有りました。ただし、ユーザー理由の場合(服のサイズがあわない、色がイメージしていたものと違ったなど)、$60返品に掛かるようです。

ナイスなお買い物UX

(※ UXとは、User Experienceの略でユーザー体験を意味します)

【APP】Shopbopの横スクロール、さらに必ず着用写真がある

Shopbop(米)は見やすく、たくさん回遊してしまうアプリの一つです。その中でも好きなUIは、リストページから服の詳細ページに遷移することなく複数の写真を見ることができることです。ZOZOやメルカリは一画面にたくさんの画像を配置できるよう小さめの画像を配置しています。Shopbopでは画像サイズが大きく一画面での商品数は前者と比べ少ないです。しかし、画像が大きいので商品の細部は見やすく、詳細ページまで遷移をせずに商品を見極めることができます。リストページからもハートマークをつけられるので、リストページでざっと見た後、ハートマークをつけた商品のみでフィルターし、最後は詳細ページで吟味しています。もちろん、ZOZOでもできますが、ZOZOの場合、小さな画像一枚からハートを付けるので、後でじっくり見たら違ったと思うことが多いです。買い物では、全体から気になる商品を洗い出し、購入する商品を絞るという行動を取るので、少ないページ遷移で絞り込みができるShopbopの方が買い物UIとして適していると思っています。

さらに、Shopbopのすごい点は、衣服や靴、アクセサリーなどすべての商品に対し、着用写真があることです。特に洋服は、着用写真がないと雰囲気がわかりにくいです。実際、着用写真がないことは、がっかり体験になり、購買意欲も湧きにくいです。(※コロナウィルスの影響なのか、着用のない写真を見かけるようになりました。それまでは着用写真のないアイテムを見たことはありませんでした)

【App】ASOSの画面スクショからのSNS投稿がシームレス

若者は、スマホで気になったものをスクショします。その画像を友達にシェアすることもよくあります。スクショからシェア導線を作ることは、ファッション系のアプリだけでなく、メディア系アプリでも見かけるようになりました。その中でも、ダントツによいUXだと思った若者向けファッションアプリ「ASOS(英)」を紹介します。

スクショ画像をそのままシェアしても「どのサイトのどのページである」という情報はありません。また、スクショ画像と一緒にリンクを張りたい場合は、URLをコピペする必要があり、面倒です。そこを解消してくれているUXがASOSのアプリです。スクショを撮ると、「シェア」というダイアログが上から出てきます。そこをタップすると、シェアするSNSが選べるようになります。選ぶと、投稿画面にはすでにURLがある状態になっています。これは真似したいUXですね。

【App】画像検索系全般

EC11

再度書きますが、若者は気になる商品をスクショをします。そこで役に立つのが画像検索。高級ブランドは高くて買えない、欲しい商品が売り切れており買えない、そんな時こそ画像検索の出番です。一番オススメしたいのは、「Google Lens」。GoogleはWeb上にある画像から検索できるのでブランドやプラットフォームでの制限はなく広く検索ができる上、画像検索自体の精度も高いです。反面、たくさんヒットしてしまうので似た商品を買いたい場合、絞り込む機能が必要となります。しかし、その機能はまだ乏しいです。Google Lensの機能は今後もどんどん改善されていくでしょう。

安い商品を探したい場合は、Googleでもいいですが、ZARAやH&Mアプリで検索するといいでしょう。もちろん、画像検索の精度や品揃えの問題で違う商品がヒットすることもあります。しかし、一枚画像があるだけで探したい商品を探しやすくなります。これから当たり前になる機能の一つではないでしょうか?

画像は、左からZOZO(日),ZARA(西),FARFETCH(英), Google Lens(米)です。

画像検索の未来としては、今後もGoogleが良くなり続けるでしょう。また、現在のGoogleのウェブ検索機能を自身のウェブサイトに埋め込めるよう、画像検索機能も自社で開発すること無く、Googleから機能提供を受けられるようになるでしょう。他にも、現在は画像検索機能のないInstagramですが、これから画像検索ができるようになるのではないかと思っています。FacebookはAI研究が進んでいますし、AIのプラットフォームも第三者に提供しています。また、Instagramでは、ブランドやインフルエンサーが実商品と紐付けした画像を投稿しています。自社で開発する環境は揃っています。

他には機械学習の進歩がめざましい中国から新たな新星が来る可能性は大いにありますね。TikTokもファッションに乗り出していますから、今後の動きは注目です。

【Web / App】PayPalは決済も安心で個人情報の手入力も不要

EC12

DtoC(Direct-to-Consumer)は、作った商品の販売を自社で直接するというビジネスモデルです。日本ではもちろん、アメリカではより盛んです。DtoCの商品で良いものを見つけると、宝物を発見したような嬉しさがあります。

しかし、小さな会社であったり、信頼できるかわからない会社で商品を買うのは不安な気持ちにもなります。そこで、安心要素の一つとなるのがPayPal(米)。PayPalはオンライン決済サービスで、アメリカのオンラインショッピングではよく見かけます。PayPalに登録しておくと、決済はPayPal経由になり、サイトでクレジットカード番号を記載する必要はありません。また、画像のようにPayPalボタンを押してログインすると、すでにPayPalに登録してある住所や名前などが入力されるため、初めてのサイトで買い物をするとき、住所を手入力の手間が省けます。

PayPalが使えるサイトであるだけで、安心ですし、嬉しい気持ちにもなります。

【Web / App 】REVOLVEのインフルエンサー軸の商品ページ

EC13

REVOLVE(米)はインフルエンサーマーケティングが上手なセレクトショップです。上の画像は、2019年春に開催された音楽フェス「Coachella」のときのウェブページです。REVOLVEは、多くのインフルエンサーを招待し、自社ステージを作り、入り口にはポップな飾り付けを施しました。インフルエンサーたちは、そこで写真を撮り、Instagramにアップしていました。REVOLVEは、彼女たちがフェスで着た服のリストページを作り、そのまま購入できるようにしていました。画像上部の赤枠部分には、イベント名とインフルエンサーのInstagramアカウントがあります。インフルエンサーは自身のInstagramストーリーにページのリンクを張り、発信していました。何百万のフォロワーがいるインフルエンサーもおり、拡散力は相当あったと予想しています。

年末には「Revolve Awards」という、その年活躍した人たちを表彰するアワードを開催しています。もちろんこの時ゲストが着ているドレスもREVOLVEのサイトやアプリでまとめられ、見ることができましたし、買うこともできました。

ちなみに、Dote(米)というティーン向けのファッションアプリも去年の「Coachella」でインフルエンサーマーケティングをするはずだったのですが、物議を醸してしまいました。理由は、Doteが招待したインフルエンサーは白人で金髪の女の子たち多く、少数派の有色人種のインフルエンサーの扱いを低くしていたからです。問題が起きてからは、人種、体型が様々なインフルエンサーを同じくらいの頻度で使うようになるようになりました。

【APP】WARBY PARKERのARメガネ試着

AR試着やARコスメ体験は、2020年のCESでも話題になったテーマの一つです。ここ数年でARのクオリティが一気に上がり、体験の幅が広がっています。コスメ系アプリのARはよくあるのですが、リアルとARでの色や雰囲気に差があり、実際に買うにはまだもう一歩というイメージです。今回紹介する、「WARBY PARKER(米)」はメガネ試着までの動きがなめらかで、眼鏡屋さんでメガネを試着する感覚で様々なメガネが掛けられました。体験が良かったです。

また、WARBY PARKERは視力検査のアプリ(米国限定)も提供しており、家にいながら手軽に検査ができます。メガネはオンラインで買えても、視力検査は病院に行かないとできなかったことを考えると便利ですね。

私がはじめてオンラインでARメガネを試着をしたのが2014年4月。その時、「すごいなー」と思った衝撃は今でもよく覚えています。ただ、その時はアプリ自体が重かったり、画質が悪かったり実際の購買に結びつかないものでした。今回「WARBY PARKER」では、アプリの動き、購買への導線のシームレスさから普通に買い物ができるものになっており、いよいよAR試着はここまで来ているんだと嬉しくなりました。今後もより便利なUXが出てくることでしょうし、AR試着の進化は楽しみです。

楽しいオンラインショッピングを〜!

今回、記事を書くにあたり1月から150ものショッピング系アプリを触りました。言いたいことは「海外サイトで買い物をするハードルが低くなってきていること」です。一度海外サイトで良い購買体験ができると、どこの国だからというハードルは低くなります。もちろん、関税のことや配送に日本より時間がかかるのはデメリットですが、少し待つとしてもメリットが大きいです。

今回、私が紹介したアプリやサイトでもいいですし、自分が興味のあるランドのアプリやサイトでもいいですし、まずは”ウィンドウ”ショッピングを楽しんでみてください。良い買い物を〜!

You may also like...