ファッション×テクノロジーはどのくらい進んでいる? 新宿ルミネ1、2で大調査!

 

いま、ファッションにテクノロジーを取り入れるという動きが世界で広がってきている。 衣服から身体のデータを取得したり、衣服と音など連動させ光らせたり、店舗では実際に試着しなくてもARで洋服を着ているイメージがつかめたり、可能性は大きい。現実は?と言うと、まだ一般的でないように思える。現状を調査するため、新宿ルミネ1、2に出店中の全ファッション販売店、114店舗を調べてみた。

ルミネに出店するお店の97%は女性商品を取り扱う

ここでのファッション店舗は、2015年8月26日時点、ルミネ公式HPでメンズファッション、レディースファッションとカテゴライズされているお店のこと。店舗数は、全114店舗。男性向け、女性向け、男女向けの店舗数をみると、圧倒的に女性向け商品のみ取り扱う店が多いことがわかる。(レディース:88店舗、レディース / メンズ:23店舗、メンズ:3店舗)

スマホサイトがある店舗は全体の50%、アプリ対応は20%

結論から言うと、ルミネ内でテクノロジーと繋がっていると体感できた店舗はアプリを頑張っていた3店舗のみ。そのため、どれだけネットと関連を持つ店舗があるのかという視点でみてほしい。まずは、オンラインでショッピングサイトに出店していたのは、114店舗中111店舗と非常に多い。と言うのも、ルミネ自体がEコマースのシステムを持っているため、大抵の店舗がオンラインでもルミネに出店をしていた。
次に、公式ウェブサイトがあるか、SNSを使用しているか、またどのSNSを使用しているかも調査した。PC版のウェブサイトは、ほぼ全店舗での設置を確認した。しかし、スマホ版になると、半数ほどしか対応ができていなかった。(TOPページのみスマホ最適化している店も5店舗あったが、対応していないと判断)また、アプリを持つブランドは、全体の20%(23店舗)しかなかった。

使用しているSNSをみると、FacebookやTwitter、Instagramが人気なのはイメージ通り。それぞれのSNSで、店員さんの着こなし、オススメ商品、キャンペーン情報などを発信している。Line@導入はたった3店舗でしかされていないが、アカウント開設の初期費用( 5250円)、運用するため月額費用(5250円)など有料であることがネックになっていそうだ。

注目すべき日本独自の2サービス

海外の有名SNSが並ぶ中、気になったのは日本のサービスである「Sumally」と「Wear」。実際に導入している店舗は少ないものの、数ある日本独自のファッションを扱うサービスの中でこの2つのみ名前が挙がっていることに注目だ。理由は、両サービスとも、オンラインショッピングへの結びつきが強いことだ。(Sumallyは、まだ弱いがこれからオンラインショッピングへの誘導に力を入れていくはず)

 

Sumally(サマリー)とは、自分が持っている商品、欲しい商品などをブックマークしていくC2Cサービス。あなたが「欲しい・持っている」とブックマークした商品から、『新たな「欲しい」と思えそうな商品』を、別の人の「欲しい・持っている」リストをからサジェストしてくれる。Eコマースに直接つながる商品もあったり、新しい買い物体験を提供してくれる。

 

WEAR(ウェア)とは、ZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイのファッションコーディネートのSNS。ファッショニスタやショップ店員のコーデ写真のうち、好きなコーデをお気に入り登録できる。また、それぞれのコーディネートから気に入ったものをそのままZOZOTOWNで購入できる。

ファッションブランドが展開するアプリに(ほぼ)共通する機能

独自のアプリを持つのはたった23店舗。しかし、23個のアプリがあるわけではなく、運営母体に紐付き、複数ブランドで1アプリを運用しているものもある。会社の種類で分けると19個のアプリが存在した。
アプリの主な機能は下記の4機能(※プロモーション目的としたカメラアプリを除く)

  1. ショップからのニュースがみれる
  2.  商品画像がみれる
  3. リアル店舗で買い物をした際、ポイントを貯められる
  4. ( オンラインショッピングができる)

実際に全て使ってみた中で、ベスト3アプリを紹介

第3位 UNITED ARROWS

UNITED ARROWSのアプリを第3位としましたが、がんばってます賞が妥当。もうひと頑張り欲しいところ。オンラインショッピング用のアプリとリアル店舗でポイントカード機能を持つアプリと2つのアプリがあるのだが、現在の機能をみても統合したほうが使いやすい。
評価ポイントは、商品バーコードから自分のお気に入りの服をクリップすることができること。その商品はオンラインで購入できたり、他の店舗の在庫を調べたりすることもできる。ただ、バーコード読み込みの精度が低く、10回試して1度しか読み取れなかった。また、バーコード読み込みのガイドがわかり辛く、どこに合わせたらいいのかがわからない。店員さんに聞いても、どの人も正しく理解していなかった。

第2位 URBAN RESARCH

第2位は、URBAN RESEARCHのアプリ。UNITED ARROWSのアプリと比較すると、購入履歴はみられないもののそれ以外は全てできる。こちらはバーコード読み込み精度は高く、サっとかざすだけでオンライン上の商品と結びつきます。さらに、読み込んだ商品の履歴も残るのはすばらしい。
さらに、お気に入りに登録した商品から、スタッフ店員のコーデ写真に紐付いており、いろんなコーデパターンをみることができる。コーデ写真がたくさんあるものと全くないものバラツキがあるものの、たくさんあるものは着回ししやすいという指標になりそうだ。ただ、コーデ情報を見たいのはお気に入りに登録した商品より、購入した商品ではないだろうか。購入した商品とコーデ情報を紐付けできたら、購入後のアプリ起動率を高めることができそうだ。

第1位 nano・universe

第1位のnano・universeは、商品から店舗在庫の確認ができないことが欠点だが、それらを除く機能としてはダントツに良い。こちらもスムーズにバーコードから商品に紐付けできお気に入り登録ができる。注目ポイントは、ビーコンを活用したチェックイン機能があること。BluetoothをONにした状態で店舗に行くと、自動的に来店スタンプが貯まる仕組みだ。1日1スタンプを獲得でき、20スタンプを貯まると1000円分のポイントに変わる。20回の来店で1000円割引をしてくれるなんて気前が良い。

アプリ導入に力を入れていたからなのか、私が初めてこのアプリをダウンロードした7月、ダウンロードしただけで1000円分のポイントをもらった。また、個人情報を入力する際も他のアプリにはない機能があった。個人情報を入力すると還元を受けられるのだが、情報ごとに区分けされており、写真を登録すると還元率1%+、名前を登録すると還元率1%+など、少しずつ還元率が増えることで登録のモチベーションを上げる効果がありそうだ。全ての情報を登録すると、最大6%の還元を受けられるようになっていた。

購入商品を時系列に写真で見れることは、ポイントが高い! 自分持っている服を管理するため、購入した服のデータが画像で蓄積されるのは嬉しい。今後アプリごとに蓄積されるのは好まないが、こういったサービス提供をしているのはnano・universeのみだった。購入商品にショップ店員やユーザー投稿などのコーデ情報があると更に嬉しいので追加してほしい。

他のアプリと比較するとUXはとても良く、スルスル使える。しかし、面白いことに、アプリに力を入れているnano・universeだが、スマホ版のウェブサイトはトップページのみしか最適化されておらず、それ以外は非常に見にくかった。

まとめ

ファッション×テクノロジーが、リアル店舗でどのくらい進んでいるのか調査をしてみたが、スマホサイトがある店舗は50%、アプリ対応している店舗は20%とまだまだこれからのように思えた。上では取り立てなかったが、モバイルサイトをまだ運用している店舗もあった。また、古くからの「メルマガ」はほとんどの店舗で運用していた。しかし、nano・universeのようにビーコンを活用しているお店があったのは新鮮だった。テクノロジーをどんどん取り入れる店、取り入れない店、それぞれ事情はあると思うが、ファッション界でもIT格差が生まれるだろう。ファッション消費は今後も無くならないので、これからの時代にどのように適応されていくのか楽しみだ。

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